Interview
05-1
前編
いまの仕事につながる化学・バイオ系での学び
本日はよろしくお願いします。まずは自己紹介をお願いします。
どうぞよろしくお願いします。花王株式会社の加工プロセス開発研究所で、主に花王独自の界面活性剤「BioIOS®」の製造技術に関する研究開発を担当しています。洗剤などに使われる原料を、安定して社会に届けるための技術を考える仕事です。
現在は企業で活躍されていますが、そもそも本学科を選んだ理由はどのようなところにあったのでしょうか?
化学との出会いと進学のきっかけ高校生のころから化学好きだったことが一つあります。加えて、広島出身の自分にとって、仙台は遠く感じる土地だったので、心機一転新しい環境で生活してみたいという思いもあり、この学科を選びました。
学生時代はどのような研究をされていたのですか?
化学工学専攻の青木研究室(プロセス解析講座)に所属し、製鉄に不可欠なコークスの強度に関する研究に携わっていました。実験と数値解析の両方のアプローチから取り組んでいました。
進路を決める際に意識したことは何ですか。
社会に届く仕事を目指して自分が関わった成果を製品として社会に出してみたい、という思いが強く、企業への就職を決意しました。
現在の会社や職種を選んだ決め手は何だったのでしょうか?
「自分が携わった商品が、お店の棚に並んでいるところを見たい」という気持ちが一番大きかったです。実際、今でもスーパーやドラッグストアで洗剤売り場を見ると嬉しくなります。
学生時代の経験は、いまの仕事にどう活きているか
学生時代に学んだことで、現在の仕事に活きていることを教えてください。
学生時代の学びが今の仕事の土台に化学プロセスの研究開発に携わっているので、正直、活きていないことがないと感じるくらいです。実務では本当に幅広い知識が求められます。もちろん、すべてを完璧に覚えているわけではないので、「あの授業でこんな話を聞いた気がする」と思い出しながら、本や論文を調べて考察を深め、次の検討につなげています。
授業以外の経験も役立っていますか?
かなり役立っています。私は修士論文の提出直前まで吹奏楽部にいて、フルートを吹いていました。忙しい中でも、音楽がとても良い気分転換になっていました。仕事でも、切り替えの大切さは強く感じます。
特に印象に残っている学生時代の経験はありますか?
自分で理解し、説明できることの大切さ学生実験で、担当の先生から「どんな資料を参照したとしても、自分が書き表した内容を十分に理解し、その内容を説明できるようになったものを提出しなさい」と言われたことが強く印象に残っています。
自分で理解せずに情報をそのまま受け流すのは良くない、ということでしょうか。
はい、正にその通りです。今の時代、自動翻訳やAIを活用すれば情報を得ることは簡単ですが、その正しさやロジックを自分で検証して、自分のものにしてから共有する姿勢はとても大切だと思います。
なるほど。自分が表現したもの、打ち立てたロジックを自分で説明・検証できる力を養うことが大事という訳ですね。その他、大学の授業での思い出はありますか。
セメスター(学期)開始2週間は、いろいろな授業にお試しで参加できる期間があります。この期間を利用して、必修講義以外の自分の興味のある講義を選ぶことができます。1、2年生のころに、他学部の哲学系の講義を受けたこともありました。物事の捉え方や考え方の広がりを学べたのは、今でも印象に残っています。
Next Ways
化学・バイオ系で学び、世界へはばたこう
迷っていた私が、"研究者を志す"と決めるまで
"ものづくり" から、"研究の本質" へ。
廃棄物を出さないナノ材料合成へ
いまの仕事につながる化学・バイオ系での学び(前編)