Interview
03
“ものづくり”から、“研究の本質”へ。
化学との出会い 本日はよろしくお願いします。まず、数ある理系分野の中で、なぜ「化学・バイオ工学科」を選んだのですか?
よろしくお願いします。 私は工業高校の応用化学科出身で、もともと化学という学問に強い興味がありました。 工業高校では「ものづくり」を意識した実験や研究をしていたので、「工学部で、もっと本格的に化学を学びたい」「応用研究がしたい」と思い、この学科を選びました。
すでに高校時代から“研究の入り口”に立っていたんですね。
はい。化学を“使う側”として学びたいという気持ちがありました。
“化バイ”という名前から受けた印象 「化学・バイオ工学科」という名前から、どんな印象を受けましたか?
正直に言うと、「いろんなことをやる学科なんだな」という印象でした。 生物は高校時代にほとんど触れていなかったのでイメージはありませんでしたが、 「まあ、何とかなるだろう」と思っていました。
実際、何とかなりましたか?
はい(笑)。むしろ今では、生物の考え方も面白いと感じています。
大学化学の“本気度” 実際に入学して、どう感じましたか?
専門科目は2年生から本格的に始まりましたが、 化学という分野の中にも細分化されたたくさんの分野があることを知りました。 それらを包括的に学べるのが、この学科の良さだと思います。
分野同士の“つながり”は感じましたか?
すごく感じました。 数学や物理と結びついていたり、分野同士に共通点があったりして、それを探すのも面白かったです。
印象深く刻まれた数式、表面化学との出会いなど 印象に残っている数式などはありますか?
酵素反応で出てくるミカエリス・メンテン式です。 高校でも少し見た記憶がありましたが、大学では応用例まで学ぶので印象に残りました。
特に印象に残っている授業は?
表面化学です。今の研究分野と近く、研究室でもよく出てくる内容なので、より強く印象に残っています。 正直、授業だけでは分からない部分も多く、自分でかなり勉強しました。
だからこそ、今につながっているんですね。
はい。苦労した分、身についていると感じます。
“文章にする”という壁 授業や実験で苦労したことは?
考えたことを文章にすることです。 頭の中では理解しているのに、それを言葉にするのが思った以上に難しかったです。
それは多くの学生がぶつかる壁ですね。
部活の競技が感覚的なスポーツなので、言語化が苦手だったのも影響していると思います。
行き詰まったときの対処法 レポートで行き詰まったときはどうしていましたか?
一度時間を空けて、後でまた考えるようにしていました。 切り口が浮かばないときは、先にできる部分だけ終わらせて、後回しにします。 時間を置くと、自然と考えが整理されて、効率的に書けるようになるんです。
研究テーマと“考える時間” 現在の研究テーマを教えてください。
新しい膜流動性評価手法の開発に取り組んでいます。
専門外の人でもイメージできるように説明していただけますか?
細胞膜は細胞の形や機能を保つ大切な膜で、分子の種類によって“硬さ”が変わります。 病気になるとその硬さが変わることがあり、その変化を調べる方法はこれまでにもありましたが、課題もありました。 私はその課題を克服できる、新しい評価方法を研究しています。
研究が“楽しい”と感じる瞬間 研究を楽しいと感じるのはどんなときですか?
予想通りの結果が出たときと、予想と全く違う結果が出たときです。 特に後者は、「なぜこうなったのか」と考える時間が一番楽しいです。
研究室で学んだ“つながり” 研究室で学んだことはありますか?
自分の研究と、ほかの人の研究がどこかでつながっていることです。 研究室の報告会であっても他メンバーの発表(報告)を聞いていると、 自分の研究に取り入れられるヒントがたくさんあります。
これからの自分へ、そして未来の後輩へ 今後、この学びをどう生かしたいですか?
研究で身についたPDCAサイクルの考え方を、スポーツや日常生活にも応用したいです。
最後に、高校生へメッセージをお願いします。
化学や生物の応用研究をしたい人にとって、ここはとても良い環境がそろっています。 ぜひ、この学科でチャレンジしてください。