未来をつくるセンパイに聞く!
化バイで学ぶ・巣立ったセンパイ10人に今の研究や仕事のこと、学生時代のことを聞きました!

村田 歩佳さん
学部生 【コース】 応用化学コース
【出身】長野県出身/長野県屋代高等学校 卒
小学生の時にゴミ処理施設を見学し、リサイクルや環境問題に関心を持つようになりました。現在は、ラップフィルム等の塩素系プラスチックを再資源化する際に、焼却処理に伴う有害物質の発生を抑えながら塩素を除去・回収し、再利用につなげる塩素循環の仕組みを模索する研究に取り組んでいます。反応の利用や材料としての活用の可能性を探究し、より効率的な塩素循環の仕組みを模索する中で、分子レベルから社会課題の解決に貢献できる応用化学に大きな魅力を感じています。

石郷岡 晋宏さん
学部生 【コース】 応用化学コース
【出身】秋田県出身/秋田県立秋田高等学校 卒
もともと自動車が好きで工学部を検討していましたが、触媒や電池、燃料などの分野で環境負荷の低減に貢献できる技術の研究に興味が湧き、この学科を選びました。現在は、台湾など国際的に活躍する先生たちとの共同研究に携わっており、ペットボトルを効率よく分解して原料に近い状態に戻すリサイクル技術に取り組んでいます。大学にいながら世界最先端の研究に触れ、地球の未来に貢献する持続可能なモノづくりに挑めることにワクワクしています。

松川 研太朗さん
学部生 【コース】 化学工学コース
【出身】千葉県出身/千葉県立船橋高等学校 卒
もともと化学もバイオも好きだった私にとって、両方を学べるこの学科は最高の環境でした。ここで学ぶ「化学工学」の知識はどれも社会実装に直結するため、学ぶほどに面白さを実感しています。現在は企業との共同研究に携わり、石炭火力発電のフィルターに生じる目詰まりの原因究明に取り組んでいます。原因を明らかにするだけでなく、研究で得た知見に基づいて問題の解決方法を提案し、より安定したプラント操業を実現するのが今の目標です。

増川 綾さん
学部生 【コース】 化学工学コース
【出身】山形県出身/山形県立山形西高等学校 卒
高1の時に参加したオープンキャンパスで、「社会に役立つ化学」の面白さに魅了され、この場所を目指して受験勉強に励みました。現在は、米ぬか由来の未利用油を活用した「バイオディーゼル燃料」の実用化を目指し、経済面も含めた高効率の反応プロセス開発に関する研究を行っています。ラボスケールでの成果を社会実装へとつなげる架け橋になれることが、化学工学の大きな魅力であり、研究に大きなやりがいを感じます。

金井 香奈さん
学部生 【コース】 バイオ工学コース
【出身】千葉県出身/千葉県立長生高等学校 卒
高校時代に身内が抗がん剤治療を受け、副作用の少ない「バイオ医薬品」を知ったことが私の原点です。この学科は3つのコースを横断して広く学べるため、社会のニーズに応える研究力が身につきます。バイオ工学に進んだ今、他コースで学んだ知識が、生体現象を多角的に理解する上で役立っています。現在はAIを活用した抗体・酵素設計の研究を行う研究室に所属し、次世代の医薬品開発につながる研究を目指して学んでいます。

粒來 侑生さん
学部生 【コース】 バイオ工学コース
【出身】青森県出身/青森県立八戸高等学校 卒
数学科も検討しましたが、理論を学ぶより工業利用に繋がる研究がしたくてこの学科を選びました。入学後に学習を深めながら、応用化学、化学工学、バイオ工学から選択できるシステムも魅力的でした。高校では生物が未受講でしたが、大学の授業で「食べたものがエネルギーに変わる仕組み」を知り、バイオの面白さに感動。現在は、細胞を傷つける「活性酸素」と、それを防ぐ「酵素」を研究し、人にも植物にも役立つ成果を目指しています。

廣居 桜子さん
大学院生(修士) 【コース】 バイオ工学コース
【出身】福島県出身/福島県立福島高等学校 卒
植物は、抗酸化作用を示す物質や美しい色素など、私たちの暮らしに役立つ成分を豊富に持っています。私は、植物がこれらの成分を生み出す仕組みを解き明かすため、陸上植物の起源ともいわれるコケ植物の酵素を対象に研究を行っています。学部の4年間で応用化学、化学工学、バイオ工学を広く学び、実験の手技もしっかり身につけました。大学院へ進学した一番のメリットは、学部4年から始めた研究をさらに深く追求できる点です。学会発表の機会が増えて世界が広がったほか、後輩の指導や実験の授業をサポートする経験を通じ、これまでの知識が「人に教えること」でより確かなものへと深化しました。将来は食品や化粧品メーカーの研究職に就き、植物や微生物の力を活かした新しい原材料を生み出したいです。

藤原 一貴さん
大学院生(修士) 【コース】 応用化学コース
【出身】宮城県出身/仙台高等専門学校 卒
仙台高専での7年間を経て、より専門的なリサイクル研究を志し、応用化学分野の吉岡研究室へと進学しました。現在取り組んでいるのは、プラスチックの高度なリサイクルです。特にリチウムイオン二次電池や太陽電池などに使われる「フッ素樹脂」が熱分解される際の化学反応を分析し、新たな資源循環プロセスの確立を目指しています。フッ素資源は国内生産が難しく輸入に依存しているため、資源循環プロセスの実現は社会的に大きな意義があります。東北大学大学院は時間や装置の自由度が高く、自分の力で研究を動かす面白さを実感する毎日です。研究室には留学生も多く、日常的な英語での対話を通じて世界への挑戦の視野も広がりました。将来は、高い技術力をベースに、国際舞台のあらゆる分野で活躍できる人材になりたいです。

村上 理彦さん
博士(工学) 上席化学工学技士
【勤務先】UBE株式会社 千葉工場 プロセス技術グループ グループリーダー
世の中に役立つものづくりに携わりたいという思いから化学工学を学び、博士課程修了後、総合化学メーカーUBE株式会社に入社しました。現在は千葉工場で、世界トップクラスのシェアを誇るタイヤ等に使われるブタジエンゴムなどの製造プラントの設計・改良に携わっています。お客様のご要望に応える高機能製品の製造設備設計や、生産安定化や省エネルギー化に向けた設備改良に取り組み、より良いものづくりを追求しています。こうした業務では、東北大学で培った化学工学の知識に加え、研究を通して身につけた課題を発見し、論理的に考え抜く力が大きな強みとなっています。さらに、実務経験を重ねながら、化学工学分野の高度な専門資格である「上席化学工学技師」も取得しました。環境負荷の低減と効率的な生産を両立し、世界中へ優れた素材を安定して届けることで、社会を支えるものづくりに貢献し続けたいです。

上原 千央さん
博士(工学) サイエンティスト
【勤務先】第一三共株式会社 バイオプロセス技術第一研究所
家族の病気とオープンキャンパスをきっかけにがんを攻撃する抗体を知り、バイオ医薬品に強い興味を持ち、大学ではバイオ工学を学びました。現在は製薬会社に勤務し、生きた細胞から作られる「抗体医薬品」の製造プロセス研究に携わっています。担当は、有効成分の回収と不純物除去を担う「精製」工程です。精製分離機器を用いて有効成分を効率よく回収・分離する最適条件を見出すことを目指しています。その際、学生時代に深く培った流体力学や物質拡散といった化学工学の知識が、現象や装置の仕組みを論理的に理解する上での大きな強みとなっています。画期的な薬を必要とする人々へ安価に届けるためには、常に一定の品質で大量生産することだけでなく、製造プロセスをコストやサステナビリティの面から多角的に見直すことも極めて重要です。生物と化学工学の知識を融合させ、病気に苦しむ方々へより早くより良い薬を届けたいです。

