高等植物における
代謝調節と細胞内情報伝達の機構解明


Signal transduction in plant cells

 人間の生命活動に必須な食糧であると同時に、光合成による炭素固定を行う高等植物は、食糧問題や環境問題などの世界的規模の諸問題を解決するための特に重要な鍵となっています。また、高等植物の産生する多種多様な代謝物は、新奇の治療薬としてのポテンシャルを秘めていることから、医学・薬学的な見地からも注目されています。つまり、地球温暖化で問題になっている”大気中の二酸化炭素を固定”して”有用物質”を”植物のもつ生物機能を利用する”ことで生産させることができれば、二重、三重の意味で有用です。私たちはこのようなコンセプトのもと、植物有用物質の生合成に関わる酵素反応の研究を進めています(「新奇生化学反応の探索と遺伝子工学」の項参照)。
  有用代謝物を植物細胞内で大量に生合成させるためには、ある反応を触媒する酵素を単純に増強するだけではなく、その代謝経路の包括的な制御機構の解明が重要になってきます。私たちの研究室では、新たに単離・同定した代謝酵素遺伝子の高度な遺伝子工学的応用のため、酵素遺伝子の発現制御の細胞内情報伝達機構、酵素の細胞内輸送経路、活性調節に関わる相互作用タンパク質の探索を行っています。

主な研究テーマ

タンパク質間相互作用や細胞内輸送制御による代謝酵素の活性調節機構解明
遺伝子発現ネットワーク解析による転写制御因子の探索
植物の環境応答に関わるシグナル伝達経路の解明


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