天然物を対象とした資源有効活用プロセスの開発

 天然物は、特定の利用対象を除くと未利用部位が多く存在する一方で、それらの構造が複雑であるため有効に利用されておらず、その潜在的な価値には大きな期待が寄せられています。本研究室では、超臨界CO2を利用し、コーヒー生豆、米ぬか、ユズ、クロモジといった天然物を対象として、不要成分の除去による天然物の高付加価値化、あるいは天然物の未利用部位からの高機能性成分の濃縮といった、天然物を対象とした資源有効活用プロセスの開発を目指しています。

天然物からの有用成分分離プロセスの開発

 天然物はその構造が複雑であるため十分な利用がされていない一方で、その潜在的な価値には大きな期待が寄せられています。本研究室では、コーヒー、ゆず、ひのき、米ぬかといった天然物を対象として、有用成分と不要成分の分離、あるいは未利用部分に対して高機能性を見いだすようなプロセスの開発を目指しています。

1.超臨界CO2を用いたコーヒー生豆からのカフェイン除去プロセスの最適化

 コーヒーの含有成分の1つであるカフェインには、覚醒作用・疲労回復・集中力向上などの効果がある一方で、過剰摂取による依存症や胎児への悪影響が懸念されています。近年カフェイン除去(デカフェ)を行った製品も多く販売されていますが、通常のデカフェプロセスでは、カフェインだけでなく味わいに寄与する重要な成分もコーヒー生豆から失われることがあります。

 本研究室では、このデカフェプロセスに超臨界CO2を用いることで、コーヒー生豆へのダメージを極力抑えつつ、選択的かつ高効率なカフェイン抽出手法を検討しています。このとき、最適な処理を施したコーヒー生豆について超臨界CO2によるカフェイン抽出処理をし、必要となるCO2使用量を削減するプロセスを検討するとともに、企業等とも連携することで味わい評価も行っています。

1.超臨界CO2を用いたコーヒー生豆からのカフェイン除去プロセスの最適化
 コーヒーの含有成分の1つであるカフェインには、覚醒作用・疲労回復・集中力向上などの効果がある一方で、過剰摂取による依存症や胎児への悪影響が懸念されています。近年カフェイン除去(デカフェ)を行った製品も多く販売されていますが、通常のデカフェプロセスでは、カフェインだけでなく味わいに寄与する重要な成分もコーヒー生豆から失われることがあります。
 本研究室では、このデカフェプロセスに超臨界CO2を用いることで、コーヒー生豆へのダメージを極力抑えつつ、選択的かつ高効率なカフェイン抽出手法を検討しています。このとき、最適な処理を施したコーヒー生豆について超臨界CO2によるカフェイン抽出処理をし、必要となるCO2使用量を削減するプロセスを検討するとともに、企業等とも連携することで味わい評価も行っています。

[1] Yuya Hiraga, Chinatsu Yoshida, Konomi Aoki, Masaru Watanabe, Efficient decaffeination of green coffee beans using pressure swing supercritical CO2 extraction, Innovative Food Science & Emerging Technologies, 104, 104154 (2025).

[2] 平賀佑也, 奈辺真生, 安藤真晴, 岩井順子, 亦部章弘, 木下睦, 渡邉賢, コーヒー生豆を対象とした超臨界CO2デカフェ抽出法における糖の損失抑制プロセスの構築, 化学工学論文集, 52(1), 1‒10 (2026).

[1] Yuya Hiraga, Chinatsu Yoshida, Konomi Aoki, Masaru Watanabe, Efficient decaffeination of green coffee beans using pressure swing supercritical CO2 extraction, Innovative Food Science & Emerging Technologies, 104, 104154 (2025).
[2] 平賀佑也, 奈辺真生, 安藤真晴, 岩井順子, 亦部章弘, 木下睦, 渡邉賢, コーヒー生豆を対象とした超臨界CO2デカフェ抽出法における糖の損失抑制プロセスの構築, 化学工学論文集, 52(1), 1‒10 (2026).

2.天然物の未利用部位からの高機能成分濃縮

 本研究室では、果汁圧搾後の残渣であるユズ果皮、玄米を精米する際に生成する米ぬか、里山保全のために伐採されるなどしてそのまま未利用となっているクロモジの枝葉などに着目し、それらからの天然香料・天然精油など高機能成分の抽出を行っています。

 たとえばユズは、日本が生産・消費量ともに世界的の上位を占める柑橘類です。ユズの利用方法の多くは飲料や調味料ですが、その果汁圧搾残渣は未利用資源として廃棄されてしまうのが現状です。そこでこの残渣に対して超臨界CO2による抽出を適用し、天然精油を製造するプロセスを検討しています。このとき、適切な酵素前処理により、超臨界CO2抽出が促進されることがわかりました。また、得られた天然精油にはアロマテラピー効果があることが明らかとなり、くわえて抽出残渣には抗アレルギー活性などが確認されています。このことから、天然資源を無駄にしない、トータル利用プロセスの実現可能性が示唆されています。

2.天然物の未利用部位からの高機能成分濃縮
 本研究室では、果汁圧搾後の残渣であるユズ果皮、玄米を精米する際に生成する米ぬか、里山保全のために伐採されるなどしてそのまま未利用となっているクロモジの枝葉などに着目し、それらからの天然香料・天然精油など高機能成分の抽出を行っています。
 たとえばユズは、日本が生産・消費量ともに世界的の上位を占める柑橘類です。ユズの利用方法の多くは飲料や調味料ですが、その果汁圧搾残渣は未利用資源として廃棄されてしまうのが現状です。そこでこの残渣に対して超臨界CO2による抽出を適用し、天然精油を製造するプロセスを検討しています。このとき、適切な酵素前処理により、超臨界CO2抽出が促進されることがわかりました。また、得られた天然精油にはアロマテラピー効果があることが明らかとなり、くわえて抽出残渣には抗アレルギー活性などが確認されています。このことから、天然資源を無駄にしない、トータル利用プロセスの実現可能性が示唆されています。

[1] 平賀佑也, 吉瀬菜南, 鳥居洸太, 戸田雅子, 末吉真由美, 大橋朋貢, 渡邉賢, 超臨界二酸化炭素を用いたユズ果皮からの天然精油抽出に与える酵素前処理効果の定量評価および抽出残渣の機能性評価, 化学工学論文集, 49(5), 133‒141 (2023).

[1] 平賀佑也, 吉瀬菜南, 鳥居洸太, 戸田雅子, 末吉真由美, 大橋朋貢, 渡邉賢, 超臨界二酸化炭素を用いたユズ果皮からの天然精油抽出に与える酵素前処理効果の定量評価および抽出残渣の機能性評価, 化学工学論文集, 49(5), 133‒141 (2023).