東北大学 大学院工学研究科 バイオ工学専攻 生体機能化学講座 タンパク質工学分野
Smart Bio-Design:合理的に蛋白質をスマートに設計する

 非食物系のバイオマスであるセルロースは、化石燃料と補完的に働く次世代の環境調和型エネルギー資源です。そのセルロースを温和な水溶液中で糖に分解できる酵素(セルラーゼ)は環境低負荷にバイオエタノールを作り出すプロセスに魅力的なアイテムです。しかし、セルロースは水に不溶なため、その分解は酵素を用いても効率が非常に低く、社会実装のためには機能を飛躍的に向上させたセルラーゼの開発が必要です。私達は、セルラーゼ独特の構造に着目し、ナノ蔬菜も利用することによって、非常に高機能はハイブリット酵素の提案を行っています。
 セルラーゼは、現在までに1017種報告されており、その60%はセルロール中の、β-1,4 グルコシド結合を加水分解する触媒ドメインのみからなっています。しかし、他の40%は、より効率的にセルロース分解をより効率的に行うために、触媒ドメインにセルロース表面に吸着できる結合ドメインを融合してしているものや、セルロース結合ドメインを持つ巨大な骨格蛋白質に機能の異なった複数の触媒ドメインが集積して巨大複合体を形成しているものがあります。そこで我々は、触媒ドメインとセルロース結合ドメインを独立に発現調製し、ナノ粒子を核として3次元的にヘテロクラスター化することによって、組換え蛋白質の製造コストを増加させることなくセルロソーム構造を編成できるハイブリッドナノセルロソームの開発を行っています。

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環境:高効率にバイオ燃料生産するハイブリッド酵素
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