バイオマス由来化合物変換触媒の開発:酸化

■グリセリン
○3つのヒドロキシ基をもつプロパントリオール
○性質:生分解性、高保湿性など
○用途:医薬品、化粧品、甘味料など
○製法:プロピレンから合成、石鹸製造の副生成物


■バイオディーゼルの製造



○ 近年、石油枯渇問題や環境問題などの観点からバイオマスが注目されており、特にバイオディーゼルは再生可能でクリーンな燃料として注目されている。
しかし、バイオディーゼルを製造する際、グリセリンが全生成物の10 wt%副生することが問題となっている。
グリセリンの用途は限られているため、バイオディーゼル製造プロセスの経済性を向上させるためには、グリセリンを高付加価値物質に変換することが求められる。


■グリセリンの変換反応
本研究室では、グリセリンの変換反応として、
     ・酸化反応
      水素化分解反応
      カーボネート化反応
  を行っている。

■グリセリンの酸化反応


グリセリンの酸化反応は、反応物の酸素が安価なため、非常に注目されている。
酸化生成物は、上記のように多種多様であるため、特定の物質へ選択的に酸化できる触媒反応の開発が求められている。
本研究室では、グリセリンを付加価値の高いジヒドロキシアセトンに選択的酸化する触媒の開発を行っている。

〜 二元金属触媒によるグリセリンの選択的酸化 〜
 バイオディーゼル製造における副生成物