地球の環境を守っているのは何ですか?
石油からガソリンを作るときに必要なものは何ですか?
化学製品を作るときに必要なものは何ですか?
これらの問いに共通する答えは「触媒」です。
その触媒を研究しているのが冨重研究室です
- Q. 触媒?
- A. 触媒というのは簡単に言うと,化学反応の活性化エネルギーを低くして,反応がより速く起こるようにするものです。
- Q. 触媒は世の中でどのように役立っているの?
- A. 化学製品を作るときには必需品で,なおかつ環境保全にもかなり役立っています。
また,将来石油資源の枯渇に備えた代替燃料の合成にも重要なものです。
- Q. 環境保全?
- A. 例えば,工場や自動車から出る有毒なガスを無害なガスに変えるときに使います。
しかし,今そこから出る二酸化炭素(CO2)や,亜酸化窒素(N2O),メタン(CH4)などが地球温暖化物質ということで問題になっていますね。
これらの物質を他の役に立つ物質に変えてやろうとして,触媒の分野では盛んに研究が行われています。いわば温暖化物質のリサイクルかな。
- Q. 石油資源の枯渇?
- A. あと何年かわかりませんが,石油は必ずなくなります。今でも,原油価格が上昇するとすぐニュースになりますね。
特に日本は,大部分を輸入に頼っているわけで代替燃料の合成は急務なのです。その原料はCOやCO2で,
これを水素化して有用な化学物質に変えるわけです。また,日本でも埋蔵されている天然ガス(主にメタン)の利用も検討しています。
- Q. 触媒はどのように化学反応に影響を与えて,そのときの化学反応はどのように進行するの?
- A. まさにそのことを詳しく知るために,我々は研究しているわけです。