魚住研究室

研究内容(Research)

環境適応イオン輸送体の解明
脱炭素社会・地球規模の環境変化にともなう砂漠化に備えて、乾燥・脱水・塩害に強い植 物の創生をめざして分子レベルで解析しています。植生限界の拡大(砂漠化を防ぐ)、汚染 元素の除去(バイオレメディエーション)、化学物質・津波による土壌の塩蓄積など環境変 化に柔軟に適応する機構の解明と強化につながります.

バイオスティミュラント(生物刺激剤)の開発
イオンチャネル・トランスポーターのイオン輸送活性は,膜電位,細胞内浸透圧,酵素の 活性化,細胞伸長を直接調節します.電気生理測定,生物化学法で測定し,機能評価を行 います.さらに,環境順応性に関わるイオン輸送体の制御化合物をケミカルライブラリー から探索して、分子標的化合物の単離をすすめています.植物自身の環境適応性の向上を 目的に、生物刺激剤(バイオスティミュラント)の開発をめざしています.

光化学反応系の最適化
光合成微生物(藍藻など)や葉緑体は光エネルギーを変換して炭素固定反応を行っていま す.エネルギー消費をする動物の生存を根底からささえています.光合成明反応における エネルギー変換に関与する未知のイオン輸送体の解析,重要な情報伝達および生体内調節 分子として認識されつつある硫黄化合物の同定とその機能解明解析を行っています.

イオン輸送体の機能・構造の解明
成長、分化や環境変化にともなって細胞内分子や生体膜分子装置は調節されます.その調節因子の解析おいて,リン酸化,脂質修飾など,複雑かつ巧妙な分子とその特徴を明らか にする研究を行っています.輸送体間の共役系を藍藻,基本生物の大腸菌、酵母、植物に加えて,無細胞合成系、反転膜小胞調製,蛍光・発光計測,分子認識を用いて特性と分子 機序の検討を行っています.