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半導体や酸化物バルク単結晶成長プロセスに関る研究

電子・光デバイスの基盤材料である半導体や酸化物単結晶の多くは,融液から成長させることにより作製します。これら単結晶の品質は,結晶成長時の融液内の対流や成長炉内の伝熱,また多成分系の場合は各成分の物質移動と密接に関係するので,その品質の制御に当っては成長炉内の輸送現象を正確に把握する必要がありますが,結晶成長プロセスは高温下でかつ長時間にわたって行われるため,現象の直接観察は非常に困難です。

そこで当研究室では,主に以下の結晶成長法を対象に,数値シミュレーションによって成長炉内の輸送現象を明らかにし,高品質の結晶を成長させるための制御指針を提案することを目指しています。



装置全体の温度場の数値シミュレーション
(左)実験開始、(右)ヒーターを上に移動

Traveling liquidus-zone (TLZ) 法:

シリコンとゲルマニウムの混晶であるSiGe単結晶は,高速かつ低消費電力の次世代半導体デバイスの基板材料として注目されています。

当研究室では,SiGe単結晶の成長法であるTraveling liquidus-zone (TLZ) 法の開発元であるJAXAと共同研究し,宇宙(Hicari実験*)および地上での半導体結晶成長実験の数値シミュレーションを行うことによって、成長炉内の輸送現象を明らかにし,高品質の結晶を成長させるための制御指針を提案することを目指しています。
 
 
 



酸化物バルク単結晶成長用CZ炉内の
速度・温度場の数値シミュレーション
(動画:結晶回転による融液内等温度面の経時変化)

チョクラルスキー(CZ)法:

チョクラルスキー(CZ)法は単結晶成長法の一つであり,図に示すような炉で結晶を成長させます。本研究ではCZ炉を対象とし,CZ炉内の輸送現象を数値シミュレーション,特に炉を構成する全ての要素を考慮した総合熱解析手法(融液内対流,炉内伝熱,固液・気液界面形状を同時に求める数値シミュレーション)を用いて炉内輸送現象と操作条件や炉構造との関係を検討しています。また,数値シミュレーションの解析精度の向上を目指し,酸化物単結晶CZ炉において重要となるふく射伝熱解析の精緻化に関する解析アルゴリズムの開発・改良も行っています。
 
 
 
 
 
 


【共同研究先】
・東北大学 流体科学研究所
・宇宙航空開発研究機構(JAXA)
*微小重力下におけるTLZ法による均一組成SiGe結晶育成の研究

研究テーマ

材料の製造プロセス

  1. 半導体,酸化物バルク単結晶
  2. 高分子薄膜
  3. 微粒子
  4. 重質油

対象材料に関る新しい測定法や観察法の開発

  1. 高温融体材料の熱物性計測および過冷却凝固時による相分離構造
  2. 高温高圧反応器内の流動・拡散場の可視化