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塚田隆夫教授らが、2019年度「日本伝熱学会学術賞」を受賞しました。

Cu-Co, Cu-Fe合金等、過冷却域に準安定な二液相分離域を有するCu基合金融体を過冷却状態から凝固すると、相分離により一方の相が他方に分散した凝固組織構造を誘起することができ、その構造に由来した新奇な電気的、磁気的、力学的特性をもつ材料の創成が期待できます。本研究では、交流磁場で溶融試料を浮遊する電磁浮遊技術によって無容器で高過冷却度を達成できるだけでなく、静(直流)磁場によって試料内対流を制御・抑制することができる、世界に類のない技術である静磁場重畳電磁浮遊技術を利用しています。これにより、溶融Cu基合金の垂直分光放射率、熱伝導率の組成依存性の測定に成功し、ごくわずかなCoあるいはFeの添加により著しく変化することを明らかにしました。また、中性子CTを利用することにより、Cu-Co合金の相分離構造の非接触、非破壊3D可視化に初めて成功しました。さらに、過冷却凝固実験および融体内対流の数値シミュレーションを通して、融体対流の層流−乱流遷移により相分離構造が著しく変化することを明らかにしました。

これらの研究成果は、Cu基合金系の物性や相分離構造に関する新たな知見を与えるだけでなく、溶融Cu基合金の過冷却凝固プロセスの設計、最適化に大きく貢献します。