自然共生システム学講座
環境物理化学分野
教授 星野 仁 准教授 壹岐 伸彦 助教 高橋 透
研究概要:
物質を質的に且つ量的に測る(量る)ことは,環境を理解する上で重要な第一歩です.本研究室では,「物質が物質を見分ける」という化学をもってしか為し 得ない方法を開発し,環境理解や環境保全に重大な意義を持つ物質(群)の「分離濃縮法」と「検出定量法」を確立することを目指して,基礎から実用までの広 い分析化学研究を行っています.既存の分析法の限界を突破する方法を手に入れたとき,新しい世界が見えてきます.その感動を分かち合うことにこそ,研究室 の存在意義があるといっても過言でありません.
1. 金属錯体系を素材とし,高速液体クロマトグラフィーおよびキャピラリー電気泳動法を主な分離手法として,これら分離反応の根本的高機能化を図る.
2. 検出化学系の基本素材として,近赤外光吸収体の化学,及び発光性(蛍光・リン光・化学発光)金属錯体の化学を取り上げ,実分析試料への適用性を決する選択 性や感度のブレークスルーを達成する.
3. 上記の分析方法論を形づくる基礎化学研究として,分子認識の化学と設計,ミセルなどの自己組織化媒体の溶液化学,金属錯体・分子錯体のダイナミクス(速度 論)についても研究を展開する.