東北大学 東北大学 大学院工学研究科・工学部 化学・バイオ系

九葉会 九葉会 KUYOKAI

会長挨拶

平成30年
猪股 宏 (昭和54年化工卒、齋藤研)

九葉会会員の皆様には、益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
3月に東京で開催された総会で、京谷先生の後を受けて会長に指名されました猪股です。
現在、平成4年に設置された工学研究科附属研究施設である超臨界溶媒工学研究センターの溶媒要素技術部を担当しており、超臨界流体の基礎物性の測定とシミュレーションおよびそれらを利活用した分離プロセス、ポリマーや多孔質を素材とした機能性材料創製などの研究を行っております。教育面では、大学院化学工学専攻において学生指導を行っております。
 伝統ある九葉会の会長に任ぜられ身の引き締まる思いです。特に、今年は学科創設から百周年(101年目)に相当し、同窓会である九葉会は学科と連携して、いくつかの記念行事を共催することもあって重責を実感しております。気を引き締めて、九葉会会員皆様、幹事の皆様のお力添えを頂きまして、微力を尽くしたいと思います。
 ご存じのように化学・バイオ系における学部教育の最も大きな特徴は、応用化学系・化学工学系・バイオ工学系のカリキュラムを分割することなく、一体教育を行っていることです。この体制は、百年前の創設時から延々と継続されてきたもので、まさしく化学・バイオ系の最大の特徴であろうと思いますし、その効果は産業界から大変高く評価されております。他の大学であれば2~3学科に相当する教育システムが1学科で実施しているわけですので、教員にも学生にも負荷があるとは思いますが、それをクリアして産業界で活躍する際には、無意識のあいだに「What to makeとHow to make」を同時に思考することができる人材になっていると確信しております。このような理想的な総合力の高い人材のネットワークが化学・バイオ系あるいは九葉会であると考えると、大変誇らしいとともにその継続の重要性を認識するところでです。

そこで九葉会活動を考えてみると、卒業生を九葉会に迎える卒業祝賀会主催、会誌「九葉会報」発行、支部等での会員交流、会員名簿管理、ホームページでの情報発信が主たるものになっています。会員数が6000名を超えて名簿管理の負荷が大きくなり、印刷版の名簿の発行は中断することになりましたが、その会員データベースはビッグデータとまでは言いませんが大変貴重な情報が集約しておりますので、印刷物とは違った視点での情報集約・抽出が可能ですので、皆様にご利用頂きたいと考えております。そのためにも、ホームページの充実が必須であり、負荷が少なくかつ情報の利活用がしやすいシステムの導入も図っていくことが今後必須であろうと考えております。その一例にもなりますが、各方面で活躍されている同窓生の方に集中講義の非常勤講師をお願いしたり、現在も継続している3年生の工場見学では毎年卒業生の大変お世話になるとともに現役学生と先輩との交流の場として大きな意味があると感じております。

最後に、冒頭でも触れました学科創設100周年記念事業については、2017年の秋から会報やメール配信などでご案内をいたし、4月21日に晴天の新緑の下にて式典・祝賀会が同窓生の皆様のご参会も得て挙行されました。多方面からのご支援・ご協力に感謝申し上げます。その他、学科の玄関へのディジタルサイネージによるPR活動、記念植樹、就活システムの改良などが進行・計画中ですので、同窓生の皆様にはこれら記念事業の趣旨をご理解頂き、引き続きご支援をお願い申し上げます。

最後になりましたが、九葉会会員の皆様の益々のご活躍とご健康とをお祈りいたします。