東北大学 東北大学 大学院工学研究科・工学部 化学・バイオ系

応用化学専攻 応用化学専攻 - 極限材料創製化学分野 DEPARTMENT OF APPLIED CHEMISTRY - SYNTHETIC CHEMISTRY OF ADVANCED MATERIALS

極限・励起反応場での革新的新材料プロセッシング創製

極限・励起反応場での革新的新材料プロセッシング創製

従来の材料化学では実現できない革新的な新材料合成: 超高圧, マイクロ波, 超音波を中心とする極限反応場, 化学励起反応場を利用した, 新規電子・磁気材料や新機軸電子デバイスへの応用を目指した、新しい結晶構造やナノ材料などの新材料, その材料を実現するための革新的プロセッシングの創製に取り組んでいます。

主な研究テーマ

超高圧合成法による新材料創製

大容量超高圧発生装置であるベルト型装置を用い、高温高圧環境下(~8GPa, ~2000℃)での無機材料の合成を行っています。高圧下では原子間距離の縮小や構成原子の圧縮率の違いに伴う原子配列の変化(相転移)が起こり、常圧下では生成しない高密度相が生成します。 様々な元素の組み合わせを考え、導電性材料や磁性材料、イオン伝導体、ワイドギャップ半導体の新物質を次々と生み出しています。

超高圧合成法による新材料創製
マイクロ波照射による機能材料の創製

マイクロ波をセラミックスに照射すると、マイクロ波の交番電磁界と物体の直接的な相互作用により物質が加熱され、急速に焼結が進行します。 この時、熱的に非平衡と、また電磁界による影響により、様々な現象が確認されています。これらの現象を利用したマイクロ波を用いた新規機能セラミックス合成を行っています。
これまでに、アモルファス酸化物磁性体や金属窒化物の合成、格子欠陥の導入による新たな物性発現等を見いだしており、 新材料合成への展開を目指して、エネルギー変換材料、磁性材料、ナノ・メゾ構造体、固体構造化学等に関する研究を行っています。

マイクロ波照射による機能材料の創製
超音波・マイクロ波固液反応場を用いた革新的ナノ材料合成と応用

従来の材料合成では、固相・液相・気相と均一な反応場で行われてきました。マイクロ波は選択加熱や急速昇温、超音波の発生するキャビテーション(泡)は、局所的に高温・高圧のホットスポットを形成し、固体-液体の不均一相では、特に化学的・物理的現象において非線形的・カオス的な作用を示します。この現象・作用を利用した、これまでにはない低コストと低環境負荷を同時に実現する社会的インパクトのある低コスト高スループットナノ材料によりデバイス実装を目指しています。

超音波・マイクロ波固液反応場を用いた革新的ナノ材料合成と応用